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鉄道ネタ各種

樺南林鉄の終焉に立ち会う(3)

2012 05 03 立新で給水中の機関車

オメガカーブでの撮影を終えて再び立新に戻ると、すでに機関車はデルタ線を使って方向転換し、給水作業中でした。すっかりツヤ消しの車体は、いかにも現役の風情が感じられて私好みです。

120503 蒸機で会話中の鉄道員

灰も棄て、樺南に向けて出発準備をする中で、機関士が他の鉄道員と話し込んでいます。日本からわざわざやって来た物好き、つまり私達のことでも話しているのでしょうか。撮影の便宜を図ってもらうためもあり、彼らにはガイドさんを通じてカートンでタバコを渡してあります。これは主宰の小竹氏のアドバイスによるのですが、最近は中国もライト志向になってきたというのはちょっと面白く感じました。

120503 枕木が積まれた立新駅構内

樺南林業局鉄路は、もともとは林業用の鉄道として生まれたものが、終点紅光(Hongguang)炭鉱からの石炭輸送も行うようになり、森林伐採の制限で今世紀に入ってほとんどの林業鉄道が廃線になった後にも運行を続けていました。しかし昨年石炭輸送がトラックに切り替えられ、訪問前に運行休止となってしまいました。ではなぜ今動いているのかといえば、実はレール撤去作業のためなのです。さらに言うと20kmほど離れたところに観光用新線の計画があるそうで、立新駅構内にはそのための真新しい枕木が山積みにされていました。白樺の枕木というのが林鉄らしくていいですね。