廃線作業の進む樺南林業局鉄路(Huanan Forestry Railway)、この日(5/4)はついに立新から約6.5km地点のレール撤去現場を訪れることができました。日本では何度か営業終了の光景や廃線を見たことはありますが、レール撤去作業を間近に見るのは初めてです。レールを外しやすいように継ぎ目のボルトを先にガス切断してあり、後は犬釘を抜く係とそれを回収する係の二人一組で、どんどんと作業は進んでゆきます。
外された軽便規格の15kgレール、長さが10mなので1本が150kgになりますが、これを二人一組で持ち上げて貨車に運んでゆきます。1人あたり75kgあるようには見えないほどみな軽々と運ばれてゆきます。後ろからは使えそうな枕木を背負った作業員が続きます。
一通り作業が終わってレール撤去列車が場所替えするところを丘から撮影します。列車の後ろにはレールのない線路敷が森の向こうまで続き、まさに廃線中の光景です。撤去作業は1日500〜600mとのことなので、この日から2週間ほどで中国から蒸気機関車の走る林業鉄道は消滅することになります。大げさに言えばそんな歴史的瞬間の数少ない目撃者となったことに感慨を覚えました。
オマケは鉄道員(機関助手?)の昼食調理風景を。ボイラーの熱で炒めて味付けは外でという手順のようでした。