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鉄道ネタ各種

樺南林鉄の終焉に立ち会う(8)

120505 汽車を見送る子供

日は変わって5月5日、樺南にいられるのもこの日の午前中までです。山の中まで撮影するのは時間的に厳しいため、前日同様に朝の列車を樺南の出発から下樺まで追い掛けて終わりということになりました。最後の見送りに訪問が間に合ったことを喜ぶべきなのかどうなのか、そんなことを思いながら列車を見送りました。

120505 東柳付近を走る

この日も空には雲が立ちこめ、この日も厳しいかなと思いつつもわずかに新緑が見えるところで待っていると、幸いなことにほんのり日差しが差してきました。サービスでいっそう強く煙を吐いてやって来た蒸気機関車の姿に嬉しくなってしまいました。

120505 下樺付近を走る

最後に蒸気機関車を見送るのは、下樺の集落入口にある小高い丘の上です。街外れの下樺駅を過ぎて線路は旧道から外れ、大きく右にカーブを描き駝腰子に向かいます。少し眠たげな景色の中、小さな車体に似合わない大きな音を響かせて眼下を行き過ぎて行きます。そして振り向いて撮った写真が今回の一枚目の写真です。遊びの途中に汽車に気づき、彼もじっと列車を追っていました。