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ラストイヤーのトロリーバスで黒部ダムへ

180526 新緑とトロリーバス

長野県大町市富山県黒部ダムを結ぶ関電トンネルトロリーバスが2019年春の運行から電気バスに置き換わるという話を聞き(関西電力ニュースリリース)、未訪問で終わらせたくないということで先月末乗りに行ってきました。
まずは長野側のターミナルである扇沢駅近くでの写真から。標高1433mのこの場所はまさに新緑の季節、トロリーバスは緑色の中を続行運転で降りてきます。大部分がトンネル内を走るため駅撮り写真が多いこのトロリーバスですが、いい感じに走行シーンを撮ることができました。

180526 扇沢を出るトロリーバス

こちらはトロリーバス扇沢駅を出てくるシーンになります。11時発のこの便、次々と発車して結局5台での運行となっていました。連休が終わって落ち着いたとはいえ、さすがに人気の観光地です。

180526 破砕帯通過

関電トンネルに入ってしばらくすると、青いランプで車窓が染まります。県境の手前、地下水の噴出でトンネル工事の最大の難所となった破砕帯です。

180526 信号所でのすれ違い

トロリーバスは法律上「無軌条電車」、つまり鉄道になります。車内放送も「バス」ではなく「列車」となっていてちょっと嬉しくなりました。
関電トンネルは単線で、中間地点の信号所で上下列車が交換になります。すれ違った扇沢行きのバスがVVVFモーターをうならせて私たちが今通ってきたトンネルに吸い込まれてゆきました。電気バスになっても見た目はあまり変わらないのでしょうが、鉄道ではなくなるのでもう「信号所」とは呼ばなくなるかもしれません。

180524 黒部ダム駅のトロリーバス

扇沢から16分、終点の黒部ダム駅に到着です。ホームに白線と展示ブロック、壁には駅名標と、鉄道駅らしい雰囲気を出しています。時計がJR駅にあるものと同じタイプというのも一層らしさを醸し出してくれます。ここから涼しい地下通路をしばらく進むとすぐ黒部ダムになります。

180526 立山トンネルトロリーバス

おまけで立山トンネルトロリーバスの画像も載せておきます。富山地方鉄道路面電車とそこはかとなく正面デザインが似ているのは同社が筆頭株主だからでしょうか。こちらは1996年に通常のバスから切り替わった新しい路線なので、しばらくはアルペンルートに残る日本唯一のトロリーバスとして活躍してくれそうです。